水俣条約の締結により、2021年以降は水銀添加製品の製造や輸出入ができません。
よって、工場や倉庫などで使われている高圧水銀ランプをLEDランプや無電極灯へ交換する動きが広まっています。

2013年10月に熊本県で開催された国際会議で、水銀による汚染防止を目指した「水銀に関する水俣条約（以下、水俣条約）(Minamata Convention on Mercury)」が全会一致で採択されました。この条約は、水銀鉱山の新たな開発を禁止し、水銀添加製品（電池・体温計・照器具など）の製造や輸出入を2020年末までに原則禁止するとしています。水俣条約にはEUを含む92カ国が署名しており、50カ国からの批准が得られてから90日後に発効することになっています。日本では既に、2016年2月2日に水銀に関する水俣条約の締結の閣議決定がされました。

水俣条約をきっかけに、工場や倉庫、ショッピングセンターなどで使われている高圧水銀ランプをLEDランプや無電極灯へ切り替えようという動きが広まっています。LEDランプは、同程度の明るさの高圧水銀ランプと比較して消費電力量が少なく、寿命も長いというメリットを持っています。無電極灯はLEDと同等レベルの消費電力を誇り、光の質が良いと評判の照明です。水銀による環境汚染を防ぐだけでなく、電気料金の削減にもつなげることができるLED照明及び無電極照明は、高圧水銀ランプの代替として、さまざまな施設に普及していくことが期待されています。